暑い季節の時短調理をかなえてくれる圧力鍋。夏に圧力鍋がおすすめの理由を、レシピ提供でもご協力いただいている料理家の戸根みちこさんに聞きました。ぜひご覧ください。
年々暑さが厳しくなる夏。
冷房をきかせた部屋にいても、キッチンで火を使って暑い思いをするのが嫌だという人は多いですね。
夏の定番料理であるそうめんを茹でるのだって、大量の湯を沸かす必要があるから暑いのです。
かといって、火を使わなくてもいい冷たい料理ばかり食べていると今度は体を冷やしてしまってバテやすくなってしまいます。
そうならないためにも、栄養のあるものをしっかり食べることが大切です。
夏の暑さ対策と栄養満点の料理作り。その両方をかなえてくれるのが、圧力鍋です。
圧力鍋=煮込み料理
のイメージが強いので、冬に使うものという風に思われている方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は、夏に圧力鍋がおすすめの理由をご紹介させていただきます。
圧力鍋は、ひとたび圧力がかかってしまえば、火を止めた後も圧力が完全に抜けるまでは余熱で調理を続けてくれます。
そしてその間、ほとんどと言っていいほどに蒸気は出てきません。
上の写真は圧力をかけている状態のものですが、蒸気が全く出ていないのがお分かりいただけるかと思います。
加圧している間は弱火で火をつけていますが、火を消した後は火の熱さも蒸気の熱さもありません。
お鍋いっぱいの食材をじっくり煮込んでいても、部屋の中は涼しい状態を保つことができる。
これが、夏に圧力鍋をおすすめする第一の理由です。
圧力鍋は、前述の通り火を止めた後も圧力が完全に抜けるまでの間ずっと余熱で調理をしてくれています。
そのため、火をつけている時間が普通のお鍋に比べると圧倒的に短くて済みます。
例えばごろっと大き目に具材を切ってカレーを作るとき、私が圧力をかける時間は1分程度。
たったのそれだけでも、フタを開けるとにんじんもこの通りのやわらかさです。
じゃがいもを入れたい方は、最初から入れると溶けてしまうので、他の食材が柔らかくなってからじゃがいもを入れて、低圧で0秒加圧後圧力が抜けるまで放置してください。
こうすることで、じゃがいもは形を維持しながらも肉も野菜も柔らかいカレーが完成します。
普通のお鍋で同じ仕上がりを目指したら、ずっと火をつけていなければいけませんし、仕上がり具合を何度も確認しなくてはいけません。その都度火の前に立たなければいけないので、暑い日にはできるだけやりたくないですね。
圧力がかかれば、あとは時間を計って火を止めるだけ。
圧力が抜けるまでの間は、エアコンや扇風機の前で涼んで待っていられる。
これが、夏に圧力鍋をおすすめする第二の理由です。
夏休みの子どものお昼ごはんや家族の週末ごはんに便利なパスタ。
大量の湯を沸かさなくてはいけないので夏場は大変です。
これも、圧力鍋を使えば短時間で、まるで生パスタのようにもちもちに仕上げることができます。
茹で時間11分のショートパスタでしたら、パスタ120gに水300mlと塩小さじ1/4を加えて高圧で6分加圧し、急冷してフタを開ければ完成です。
詳しい作り方はフィスラー公式レシピサイトで紹介されていますので、そちらをご覧ください。
・圧力鍋でパスタの時短調理
https://www.fissler.com/jp/journal/recipes/pressure-cooker-for-quick-cook-pasta/
・サーモンとほうれん草のクリームパスタ
https://www.fissler.com/jp/journal/recipes/salmon-and-spinach-pasta-with-cream-sauce/
通常のお鍋でパスタ用の湯を沸かす程度の時間で、モチモチのパスタが完成します。
冷製でつるりと美味しいカッペリーニでしたら、加圧時間0分で簡単に茹で上がってしまいます。
圧力鍋で作るパスタ、一度経験するとその手軽さと美味しさで、やみつきになること間違いなしです。
これが、夏に圧力鍋をおすすめする第三の理由です。
通年通して便利な圧力鍋ですが、特に夏に嬉しい特徴をご紹介させていただきました。
暑い夏こそ、圧力鍋を上手に使って栄養バランスの取れた食事で元気にお過ごしください。
料理家、家庭料理教室「MICHIKO’s Cooking」主宰。
普段使いの材料で気負わず作れて、おいしく美しく、体にいい料理を提案。主婦目線で作りやすい料理が好評で、企業・雑誌向けのレシピ開発やコラム執筆、テレビ出演など幅広く活躍している。