世界中で愛されるフィスラー圧力鍋の魅力を、レシピ提供でもご協力いただいている料理家の戸根みちこさんに聞きました。戸根さんのフィスラー圧力鍋使用歴は20年以上。全3回のコラムをぜひご覧ください。
ここ数年電気圧力鍋ブームがやってきていて、各社から様々な商品が出ています。
予約機能やかき混ぜ機能、多数のオートメニューなどが準備されているので、私の周辺では夢の調理器具が現れた!という人もいます。
私自身はフィスラー圧力鍋使用歴20年以上。
生粋のフィスラー圧力鍋ユーザーです。
そんな私ですが電気圧力鍋の存在も気になり試してみましたし、通常の圧力鍋も複数社のものを使用してみました。
その結果「やはりフィスラー圧力鍋が一番!」との結論に至っています。
その理由を、今回から3回にわたってご紹介していきたいと思います。
私が子どもの頃から、家にはフィスラー圧力鍋がありました。
友人のお母さんでお料理上手な方もフィスラー圧力鍋を持っている方が多く、フィスラー圧力鍋=おいしい料理を作るための必需品と幼少期から思っていた記憶があります。
大人になって出会ったフィスラー圧力鍋ユーザーの方と話をすると、やはり自分の親が使っていたという方が多数。
長年便利に使っていたのを知っているからこそ、子どもも使いたくなる。
親から子へと受け継がれるフィスラー圧力鍋の魅力とは一体なんなのでしょうか。
圧力鍋は数千円で買えるものから数万円するものまで幅広くあります。
近年は電気圧力鍋も圧力鍋界に参戦してきたものですから、とにかく選択肢が多い。
そのような中にあって、フィスラー圧力鍋に感じるのは絶対的な品質の良さ。
圧力の高さや調理時の音の静かさ、安全性などのバランスが群を抜いていると感じています。
圧力鍋はその名の通り鍋の中の圧力を上げて調理することのできる鍋です。
この圧力レベルが鍋ごとに異なっていて、ざっくりと分けると廉価な圧力鍋や電気圧力鍋全般は圧力が低め、高価な圧力鍋は圧力が高めです。
高い圧力をかけられるということは、その分調理時間を短縮できるということ。
フィスラー圧力鍋は他社圧力鍋と比べても高い圧力を誇ります。
分厚く切った大根を中までしっかりお出汁を染みこませて炊き上げたいなんて言うとき、普通のお鍋でしたら1時間以上かかりますよね。
フィスラー圧力鍋でしたら、厚切り大根も30分程度でお出汁が真ん中まで染みた仕上がりに。
電気圧力鍋を使うともう少し薄く切るか時間をかける必要があります。
場合によっては圧力が高すぎないことがいいのですが、その点についてはまた次回以降で書いていきたいと思います。
圧力鍋に恐怖心を持つ方の多くが訴えるのが、音の大きさ。
圧力鍋の中には、加圧時に派手に音を立てるものがありますし、圧力がかかったタイミングがわかりにくいものもあります。
圧力鍋デビューがその類のものだったために、圧力鍋のシュンシュンいう音に怯えて、もう使いたくない!という思いをした友人も少なからずいます。
その点フィスラー圧力鍋は静か。
圧力がかかる時に蒸気が抜けるような音はするのですが、この点は電気圧力鍋と同じレベルです。
長く使っていて感じるのは、フィスラー圧力鍋の安全性。
うっかりパッキンを付け忘れたりフタが斜めになっていたら絶対に圧力がかかりませんし、圧力がかかっているときは絶対にフタが開きません。
当たり前のように感じますが、実はとても大切なこと。
私の友人がうっかり電気圧力鍋のパッキンを付け忘れて調理をしたところ、調理が開始されてしまい、機械内部に水が漏れて故障してしまったのです。
使用者の操作ミスのため保証されることもなく、さよならすることになりました。それなりの価格のものなのに。
フィスラー圧力鍋も守らなくてはいけないポイントがいくつかありますが、うっかりミスをしてもよほどのことがない限り故障したりや危険な目に遭うことがない。
それがフィスラー圧力鍋の安全性です。
今回はフィスラー圧力鍋の品質にフォーカスしてご紹介しました。
更なる魅力や電気圧力鍋との比較など、次回に続きます。
前回はフィスラー圧力鍋の品質についてご紹介しました。
今回はより具体的にフィスラー圧力鍋と電気圧力鍋の違いをご紹介していきます。
フィスラー圧力鍋を始めとする高級圧力鍋や、電気圧力鍋。どれも安いものではありません。
せっかく買ったらできるだけ長く使い続けたいところです。
フィスラー圧力鍋の保証期間は10年※1。
正常に使用していて何か異常があったら(個人的に「10年以内に(本体に)異常があった」という人に出会ったことがありませんが)正規の保証を受けられる、というのは何とも安心です。
更にすごいのは、パーツ販売期間の長さ。
我が家にある圧力鍋の一つは、母が昔使っていたもの。
購入から40年は経っている代物です。
そんなに昔の型にも関わらず、未だにパッキンなどの消耗品を購入することができます※2。
販売されているパーツはパッキンだけでなく、ハンドルやナットなど、その他細かな部品に至ります。
こういったパーツを、正規オンラインショップで簡単に買うことができるのも魅力の一つ。意外にメーカー問い合わせをしないと購入できないところも多いのです。
電気圧力鍋でしたら、どんなに高価なものでも何十年も使えてパーツ交換ができる、なんてことはまずないでしょう。
私がキッチン家電を購入するときは「10年は頑張ってね」と思って購入します。
おそらく多くの人が同じような感覚ではないでしょうか。
同じくらいの金額を払って一生の伴侶として迎えるか、割り切って短いお付き合いをするか。
フィスラー圧力鍋と電気圧力鍋にはそのくらいの違いがあります。
購入時は高価に感じますが、長い目で見ると相当にコスパの良い製品、それがフィスラー圧力鍋なのです。
※1:当コラム投稿時2021年7月時点の情報です。シリーズにより保証期限が異なります。本体ステンレス部分のみの保証期間です。パッキンなどの消耗品は有償となります。
※2:本体の形式により廃盤になっているパーツもございます。詳しくはお問い合わせください。
電気圧力鍋とフィスラー圧力鍋を比べたときの大きな違いは、その容量。
炊飯器を想像してみていただけるとわかると思うのですが、中の釜のサイズに対して商品サイズが大きくなりますよね。
電気圧力鍋も同じようになっているので、容量の大きなものを選ぶとかなり置き場所を取ります。
例えば我が家で使っているフィスラー圧力鍋は4.5Lと2.5L。
普段は二つ重ねてキッチンの引き出しにしまっています。
4.5L容量の電気圧力鍋を置く場合、当然フィスラー圧力鍋よりも大きなサイズになり、狭いキッチンの場合はかなり圧迫感のある存在になってしまいます。
それでは邪魔にならない小ぶりなものを、と電気圧力鍋を選ぶと、今度は家族分のおかずを作るには心もとない。
3~4人家族の場合、フィスラー圧力鍋でしたら4.5L容量くらいは欲しいところ。
フィスラー圧力鍋か電気圧力鍋かで悩んでいる場合、商品サイズを確認するのも大切なポイントです。
フィスラー圧力鍋のような通常の圧力鍋ですと、換気扇の下のコンロで使うのが一般的ですね。
さて、電気圧力鍋はどこで使いましょう。
換気扇近くの調理台に置きますか?
まな板などを使うときに邪魔になりますね。
では、食器棚の間のカウンターに置きましょうか?
圧がかかった時や調理後フタを開けたときに出てくる蒸気。炊飯器でご飯を炊くときよりもにおいが強かったり油分を含んでいたりするのでにおい移りや汚れがちょっと気になります。
電気圧力鍋はスイッチ一つで完成、と思っていても煮詰め作業が発生したりするのは通常の圧力鍋と一緒。
炊飯器感覚で買って炊飯器の場所に置いたら意外と使い勝手が悪かった!なんてことにもなりかねませんので、「どこに置いて、どこで調理をするのか」の具体的イメージを持っておくことが大切だと思います。
次回は最終回。
「でも圧力鍋ってむずかしいんでしょ?」と思っている方、必読です。
2回にわたりフィスラー圧力鍋の魅力についてご紹介してきました。
最終回の今回は、ユーザー視点に立って「フィスラー圧力鍋か電気圧力鍋か」の部分を書いていきたいと思います。
圧力鍋が苦手、という方の意見でよく聞くのが
「いつ圧力がかかったのかがわからない」
「圧力がかかってからどのくらいの火力にしていいかわからない」
と言った意見。
私自身複数メーカーの圧力鍋を試してみた経験がありますが、確かにものによっては加圧状態やその後の適切な火加減を見極めるのが難しいです。
フィスラー圧力鍋は、圧力がかかると圧力のかかり具合を示すピンが上がってくるので適切な状態が一目でわかります。
ピンが上がって緑のラインが見えているのが適切な加圧状態。
赤のラインが見えると火が強すぎ、黄色ラインだけしか見えてないと火が弱すぎ※3。
ここまでわかりやすい圧力鍋は意外に少なく、フィスラー圧力鍋は他の圧力鍋と比べて初心者にも優しい設計になっていると感じます。
普通の鍋と同じとまではいきませんが、フィスラー圧力鍋に関しては、
「難しくない」
と断言していいレベルだと考えています。
※3:シリーズにより圧力表示は異なります。お手持ちの取扱説明書等でご確認ください。
それでは、電気圧力鍋の方が本当に楽なのか?という視点で考えてみたいと思います。
電気圧力鍋にはオートメニューモードがついていて、メニューを選んでその材料を入れるだけで後はほったらかしにしておけば料理が完成します。
便利ですよね!
対するフィスラー圧力鍋ですが、操作の手間は実は電気圧力鍋とあまり変わらない、というのが本音です。
先に書いた通り、フィスラー圧力鍋は圧力がかかった状態を目視で簡単に確認できます。
圧力がかかったらそこから料理の内容に合わせてタイマーをセットして弱火にし、タイマーがなったら火を消すだけです。
電気圧力鍋には予約機能があるので、朝材料をセットしておいて夕飯のタイミングで仕上がっている、なんてことができる点がフィスラー圧力鍋との大きな違い。
でもこれ、ちょっと待って。
肉や魚などの生ものを朝から電気圧力鍋にセットしておくというのは衛生面からあり得ませんよね。
帰ってから調理を始めるのであればフィスラー圧力鍋の方が早く仕上ります。
我が家のご飯は毎日圧力鍋で炊いていますが、浸水時間不要で20分あればこの通り。お米が立ってもちもちの仕上がりです。
調理後のお手入れもフィスラー圧力鍋の方が楽。
電気圧力鍋はパッキンなどににおいが残りやすく、外して洗うパーツも多いため使用後のお手入れが面倒です。
フィスラー圧力鍋はステンレス製なのでにおいが残りにくいですし、毎回の基本のお手入れはパッキンを外して洗うのみ。
こういった理由から、私は「フィスラー圧力鍋の方が電気圧力鍋より楽」という結論に至りました。
フィスラー圧力鍋にせよ電気圧力鍋にせよ、多くの方が使い始めは何かしらのレシピを参考にしながら作りますよね。
特に電気圧力鍋は、オートメニューが複数組み込まれているので、付属のレシピ通りに作る方が多いのではないのでしょうか。
これが、便利なようでいて人によっては厄介な落とし穴。
私が感じているのは、電気圧力鍋は料理へのエントリーモデルだということ。
料理に苦手意識のある方や、不在時に料理を完成させてしまいたいという方には向いていると思います。
料理に慣れてきて、より工夫して調理をしてみようと思ったときに、電気圧力鍋で微調整しようとすると思いの外設定項目が多く面倒なものが多いです。
その点フィスラー圧力鍋は操作がシンプル。
今日は食材が大きいから高圧で、この間よりも1分長く加圧してみよう、なんていうことが簡単にできます。
料理の主導権が調理器具側でなく自分にあり、使い手の想像力を邪魔しない。
それがフィスラー圧力鍋なのです。
高機能な調理家電が登場したり、おしゃれな調理器具がブームになったり。
あれもこれも気になるけれど、限られたキッチンスペースに迎え入れるものは安易には決められないですよね。
簡単においしい料理を作れる調理器具を探しているのであれば、フィスラー圧力鍋。
長く愛用している私が自信をもっておすすめします。
料理家、家庭料理教室「MICHIKO’s Cooking」主宰。
普段使いの材料で気負わず作れて、おいしく美しく、体にいい料理を提案。主婦目線で作りやすい料理が好評で、企業・雑誌向けのレシピ開発やコラム執筆、テレビ出演など幅広く活躍している。